「クラシックピアノ」を学ぶ
インターネットで手軽に音楽を再生し、人前でピアノを演奏する機会も多くなった今日。
しかし同時に「クラシック」というジャンル自体は曖昧になりつつあります。
皆さんは「クラシック」という言葉の意味をご存知でしょうか?
ラテン語に基づくこの言葉には、よく知られた「古典的」という意味の他に
「伝統的な」「最上級の」という意が込められています。
それは時間の重みから生まれる価値。
文化人の嗜みとして積み上げられた細かな「違い」を味わうこと。
ほんの少しの気遣いで、演奏はガラリと変わります。
対話を通じて、あなただけの音楽を突き詰めましょう!
論理と実践
楽譜を「正しく読む」とはどういうことか。ピッチやリズムは言うまでもなく、スラーやスタッカート、強弱や表情の指示を合理的な繋がりを持って読み取ることは必須です。
頭で理解するだけでは相手に伝わりません。さらに、理解したことを表現する方法を見つけて初めて、「楽譜を読んだ」ことになります。
同時に楽譜の不完全性を理解しなければなりません。楽譜で表現できることは限られています。実際に楽譜を書いてみれば、音楽を記号で表現することがいかに難しいことか体感できるでしょう。 これこそが、ソルフェージュと呼ばれる分野に通じるのです。
ソルフェージュとはまさに、音から記号に置き換える、またその逆の難しさを味わう工程であると同時に、解釈の可能性を見出す機会でもあります。例えば聴音に取り組んだ後に完成した譜面を演奏してみると、いかにその表現の幅が広いものであるか感じられるはずです。
あくまでもソルフェージュは読譜と同時に培われる力なのであって、決して演奏と分断されるべきではないのです。